この可視化で見る相図
相図は微分方程式系の解を、各初期点を通る曲線として変数の平面に描きます。このページでは行列による線形系を示します。トレース–行列式図の点を動かすと、図は鞍点、結節点、渦状点、中心へと変化し、隣の固有値平面には各図を決める2つの固有値が表示されます。
どの曲線も方向場に沿って進みます。矢印の長さはすべて同じで、方向だけを示します。速さは等時間間隔の目印に表れ、動きが遅い場所ほど目印が密になります。原点を通る直線に沿って進む解もあります。なら、は解です。その導関数が、解にを作用させた結果とちょうど等しいからです。つまり直線はの固有方向で、は各方向の増加率です。なら外向き、なら内向きに進み、なら動きません。
固有値はを満たすので、は和、は積、は判別式です。図の境界はそれぞれ、固有値平面での変化に対応します。より下では固有値の符号が逆で、図は鞍点になります。その線上では一方の固有値が0となり、直線全体の点が静止します。放物線上では2つの固有値が重なり、その上では共役な複素数の組になります。のとき、の符号が減衰と増大を分け、上では固有値の組が虚軸上にあります。したがってとが固有値と図の種類を決めます。ただし重複固有値の場合は、が単位行列の倍数かどうかにも種類が依存します。
複素固有値でのとき、零解以外の解はすべて時間で原点を1周し、その間に倍に拡大・縮小されます。このため1周離れた目印は原点から伸びる同じ半直線上に並び、毎回同じ倍率で変化します。なら倍率は1となり、零解以外の軌道はすべて楕円として閉じます。これが中心です。かつでは、この系はとする減衰振動系になります。
放物線を横切ると、2本の直線ははさみが閉じるように1本に重なり、その後消えて、図はらせんになります。頂点を除けば、放物線上の典型的な行列にはその1本だけがあり、ほかの解はすべてその直線に接しながら原点に近づくか離れます。では、行列は同じ固有値をもちますが、どの方向にも直線解があります。基底変換は図の形を変えても、、、固有値と種類を保ちます。単位行列の倍数は変わりません。
注目する点
- 結節点の2本の直線解は、普通は垂直ではありません。その2本の直線上にない解は、原点付近では遅い方に沿って出入りし、遠くでは速い方へと曲がります。
- 青い曲線は初期点を通る解全体です。黄色い経路は初期点を置いてからの区間なので、を変えると新しい解を示し、以前の解の履歴にはなりません。
操作
- 相平面の空いている場所を押すと初期点を追加できます。直線解の近くでは、その直線上に吸着します。
関連項目
さらに読む: ウィキペディア: Phase portrait (英語).