この可視化で見る関連する変化率
時間とともに変わる2つの量が方程式で結ばれていれば、その変化率どうしも結びついています。ここでは、はしご、給水するタンク、街灯の影、波紋について、一方の量を一定の変化率で動かし、もう一方がどう連動するかを示します。によってyがxに依存し、xが時間とともに変わるなら、合成関数の微分法から次が得られます。
右のグラフは2つの量の関係そのものを描いています。動かす量に対して、連動する量を取り、現在の状態は曲線上の1点になります。その点から変化率の三角形が伸びます。赤い辺と黄色の辺は、それぞれの変化率に同じ時間を掛けた長さです。タンクでは1分、その他では1秒を使います。符号を含めて黄色の変化量を赤の変化量で割ると傾きになるので、3辺目は接線に沿います。変化率のノブを回すと三角形が拡大・縮小します。関係が曲線なら、移動につれて傾きが変わるため、動かす量の変化率が同じでも、連動する量の変化率は変わります。影の関係は直線なので、傾きは一定です。
先に微分し、そのあとで代入します。はしごでx = 3の瞬間、上端はy = 4にあります。先に代入するとはになり、定数どうしの式を微分しても変化率の情報は得られません。一般の式を微分するととなります。ここで初めてx = 3、y = 4、 m/sを代入すれば、 m/sが得られます。
4つの場面はそれぞれ、動かす量と連動する量を結びつけています。
- はしご(5m):。下端が遠くへ出るほど、上端は速く下がります。
- 円錐形のタンク(頂点が下):。Aは水面積です。一定の流量で水を入れると、水面が小さいときは水位が速く上がり、大きいときはゆっくり上がります。
- 街灯と影:三角形の相似から影の先端はにあり、したがってです。関係は直線で、変化率は一定です。
- 波紋:。半径が一定の速さで増えるなら、円周が長いほど面積は速く増えます。
変化率は、1単位時間での変化量そのものではありません。三角形の先端は、両方の変化率が今のまま続くと仮定したときの、その時間後の状態です。同じ縦線上の中抜きの点が、実際の状態です。2点の差は接線による近似の誤差を表します。はしごでx = 3、 m/sから始めると、次の1秒で上端が実際に下がるのは1mで、予測の0.75mではありません。2点が一致するのは、影の直線の関係だけです。
新しい層では、次の0.1単位時間で実際に増える量と、タンクの「水面積×厚さ」や波紋の「円周×幅」を比べます。層が十分薄ければ、両者はほぼ一致します。これがとの由来です。
はしごは理想化したモデルです。何があっても下端を一定の速さで動かすという条件なので、yが0に近づくにつれ、上端が下がる速さは限りなく大きくなります。このページではx = 4.8で止めます。
注目する点
- 再生では、動かす量を一定の変化率で進め、等しい時間ごとに印を残します。動かす量は赤、連動する量は黄色で、印の間の時間も表示します。赤い印は等間隔です。黄色の印は、はしごでは広がり、タンクでは詰まり、影では等間隔のままです。
- 図の矢印は、グラフ上の三角形の辺と同じ変化を表します。波紋の面積変化は長さではなくm²なので、図には矢印を描きません。