この図で見るフィボナッチ数列
フィボナッチ数列1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, …は2つの1で始まり、それ以降の各項は直前の2項の和です。同じ規則は任意の2つの正の数とからも始められ、2, 1からならリュカ数(2, 1, 3, 4, 7, 11, …)になります。ここでは長方形へ正方形を加えて数列を作り、隣り合う項の比が黄金比φへ近づく様子を追い、どの正の初期値からでも近づく理由をクモの巣図で見られます。
初めは幅a、高さbの長方形です。最新の項と同じ長さの辺に正方形を付け足すと、新しい項が得られます。辺長との長方形に辺長の正方形を加えると、とを辺長とする長方形になります。したがって第3項以降のは長辺を短辺で割った値、つまり長方形の形を表します。画面では長方形の大きさを一定に保ち、数の増大ではなく形が落ち着く様子を見せます。
正方形を加えると、比は一定の規則で変化します。加えても形が変わらないためには、すなわちが必要で、その正の解が黄金比です。これが黄金長方形です。正方形を加えると、同じ形で辺長がφ倍になります。クモの巣図はこの規則を描きます。比rから上へ進んで曲線で次の比を読み、横へ進んで対角線に移り、そこから次のステップを始めます。曲線と対角線は(φ, φ)で交わります。
比はなぜ交互に大小を変え、どの正の初期値からも同じ極限に近づくのでしょうか。なので、1ステップでφとの差は正確に次のように変わります。
初めから正確に黄金比である場合を除き、負号によって各比は前の比とはφの反対側に移ります。以降の比はすべて1より大きいため、差の大きさは毎回未満の倍率で縮み、0へ近づきます。遠ざかる可能性があるのは最初の1歩だけです。が1/φより小さいと差は増えます。φの近くでは倍率がに近づきます。これは曲線と対角線の交点での傾きで、やがて毎回の差は前の約0.382倍になります。
項自体はほぼ等比的に増加し、前の項のφ倍にますます近づきます。フィボナッチ数では、ビネの公式で正確に表せます。
なので、はに最も近い整数です。固有ベクトルのページでは、この同じ2つの数が、隣り合う項の組を次の組に移す行列の固有値として現れます。
注目する点
- 比がφになるのは、前の比もφだった場合だけです。が成り立つのはのときに限るからです。したがって初期値が黄金比でなければ、比はφに近づくばかりで、到達はしません。隣り合うフィボナッチ比の差は正確にです。
操作
- クモの巣図のr軸上を押すかドラッグしてbを変えると、初期の形が変わります。bは整数に吸着します。