代数と関数 · 多項式の複素根

多項式の複素根

多項式pの複素根とは、p(z) = 0を満たす複素数zです。そのうち実軸上にあるものが実根です。グラフをx軸から持ち上げ、二つの実根が出会ってから複素共役な対として実軸を離れる様子を見てください。

この図で見る複素根

多項式の根とは、その値を0にする数xです。y=p(x)y = p(x)のグラフには実数xしかないので、曲線とx軸の交点である実根しか見えません。このページでは定数cを加えてp(x)+c=0p(x) + c = 0を解きます。cを増やすとグラフが上がり、軸から完全に離れると実根はなくなったように見えます。しかし複素数a+bia + biとして存在しています。主図はすべての根を複素平面に描き、実根は実軸上、それ以外は上か下に置きます。下のグラフと横位置をそろえているため、曲線上の実根は複素平面の点の真下にあります。

代数学の基本定理:最高次係数が1なら、pは複素数の範囲でn個の一次式の積に分解できる
xn+⋯+a1x+a0=(x−z1)(x−z2)⋯(x−zn)x^n + \dots + a_1 x + a_0 = (x - z_1)(x - z_2)\cdots(x - z_n)

根が1±1−c1 \pm \sqrt{1 - c}であるx2−2x+cx^2 - 2x + cを考えます。cが1まで増えると二つの実根が近づき、グラフが軸にちょうど接するx = 1で出会います:x2−2x+1=(x−1)2x^2 - 2x + 1 = (x - 1)^2という二重根です。cが1を超えると根号の中が負になり、根は1±ic−11 \pm i\sqrt{c - 1}になります。一つは上、一つは下へ、実軸から直角に離れます。それ以降、頂点の高さc − 1は虚部の二乗、頂点のx座標は実部になります。グラフが極小点で軸に接するときにも二つの実根が同様に出会い、cを増やすと共役対になります。三次式のc = −2のような極大点では、cを減らすとそうなります。ただし頂点との関係は二次式固有で、一般には成り立ちません。三次式のc = 3では対の実部は1.052ですが、隣の極小点はx = 1です。

ここでの係数は実数です。p(z)+c=0p(z) + c = 0の複素共役を取るとp(zˉ)+c=0p(\bar z) + c = 0になるので、zが根ならzˉ\bar zも根です。非実根は実軸を挟んで鏡映対称な対となり、図では破線で結ばれます。代数学の基本定理によれば、n次多項式は重複度を含めてちょうどn個の複素根を持ちます。二重根は2回、c = 0でのx³の三重根は3回数えます。赤いボタンで確かめられます。三次式をc = −4から4まで上げると実根の数は1、3、1と変わりますが、記録の各行の合計は3のままです。非実根は2個ずつ対になるため、奇数次なら実根が少なくとも一つ残ります。

(x−z1)⋯(x−zn)(x - z_1)\cdots(x - z_n)を展開すると、xn−1x^{n-1}の係数は−(z1+⋯+zn)-(z_1 + \dots + z_n)です。cを動かしても変わるのは定数項だけなので、根の和は変わりません。x3−3xx^3 - 3xではどのcでも0です。実根が左へ動くと対は右へ動き、c = 3では−2.104 + 2 × 1.052 = 0になります。「根の和」をオンにすると、根の平均をひし形で示します。動作中もこの印は動きません。

注目する点

  • すべての根が実数になる多項式もあります。x4−4x2+cx^4 - 4x^2 + cは0 < c < 4で四つの実根を持ちます。
  • 係数が複素数なら、根が共役対になるとは限りません。対になるのは係数が実数だからです。

操作

  • (0, c)の赤いハンドルか曲線そのものをドラッグすると、グラフが動きます。根が出会うcの値で吸着します。
  • 「グラフを上げる」を押すとcが上限まで動きます。各根は軌跡を残し、根が出会うたびに実根と非実根の個数を記録します。
  • 「根の和」をオンにすると、根の平均を示します。

関連項目