この図で見る複素根
多項式の根とは、その値を0にする数xです。のグラフには実数xしかないので、曲線とx軸の交点である実根しか見えません。このページでは定数cを加えてを解きます。cを増やすとグラフが上がり、軸から完全に離れると実根はなくなったように見えます。しかし複素数として存在しています。主図はすべての根を複素平面に描き、実根は実軸上、それ以外は上か下に置きます。下のグラフと横位置をそろえているため、曲線上の実根は複素平面の点の真下にあります。
根がであるを考えます。cが1まで増えると二つの実根が近づき、グラフが軸にちょうど接するx = 1で出会います:という二重根です。cが1を超えると根号の中が負になり、根はになります。一つは上、一つは下へ、実軸から直角に離れます。それ以降、頂点の高さc − 1は虚部の二乗、頂点のx座標は実部になります。グラフが極小点で軸に接するときにも二つの実根が同様に出会い、cを増やすと共役対になります。三次式のc = −2のような極大点では、cを減らすとそうなります。ただし頂点との関係は二次式固有で、一般には成り立ちません。三次式のc = 3では対の実部は1.052ですが、隣の極小点はx = 1です。
ここでの係数は実数です。の複素共役を取るとになるので、zが根ならも根です。非実根は実軸を挟んで鏡映対称な対となり、図では破線で結ばれます。代数学の基本定理によれば、n次多項式は重複度を含めてちょうどn個の複素根を持ちます。二重根は2回、c = 0でのx³の三重根は3回数えます。赤いボタンで確かめられます。三次式をc = −4から4まで上げると実根の数は1、3、1と変わりますが、記録の各行の合計は3のままです。非実根は2個ずつ対になるため、奇数次なら実根が少なくとも一つ残ります。
を展開すると、の係数はです。cを動かしても変わるのは定数項だけなので、根の和は変わりません。ではどのcでも0です。実根が左へ動くと対は右へ動き、c = 3では−2.104 + 2 × 1.052 = 0になります。「根の和」をオンにすると、根の平均をひし形で示します。動作中もこの印は動きません。
注目する点
- すべての根が実数になる多項式もあります。は0 < c < 4で四つの実根を持ちます。
- 係数が複素数なら、根が共役対になるとは限りません。対になるのは係数が実数だからです。
操作
- (0, c)の赤いハンドルか曲線そのものをドラッグすると、グラフが動きます。根が出会うcの値で吸着します。
- 「グラフを上げる」を押すとcが上限まで動きます。各根は軌跡を残し、根が出会うたびに実根と非実根の個数を記録します。
- 「根の和」をオンにすると、根の平均を示します。