確率・統計・二項分布

二項分布

二項分布は、毎回の成功確率が同じpであるn回の独立な試行で、ちょうどk回成功する確率を与えます:P(X = k) = C(n, k)·pk(1 − p)n−k。ゴルトンボードでは釘の各段が1回の試行に当たり、球が入る区画の番号は右へ進んだ回数を表します。

この図で見る二項分布

「はい」か「いいえ」の試行を、毎回の「はい」の確率をppに保って、独立にnn回繰り返します。「はい」の回数XXは二項分布に従います:k=0,1,…,nk = 0, 1, \dots, nに対してP(X=k)=(nk) pk(1−p)n−kP(X = k) = \binom{n}{k}\,p^k(1 - p)^{n-k}です。ゴルトンボードでは釘の各段が1回の試行で、右へ進むことが「はい」です。したがって球が入る区画の番号は、右へ進んだ回数になります。棒の輪郭は正確な確率を示し、落とした球の相対度数がその内側を埋めていきます。

2つの因子はどこから来るのでしょう?区画kkに入った球は、何らかの順番で右へkk回、左へn−kn - k回進んでいます。各方向選択は独立でppは変わらないため、こうした経路の確率はすべて同じです。釘ごとに因子を掛けるとpk(1−p)n−kp^k(1 - p)^{n-k}になります。経路数は、nn段から右へ進むkk段を選ぶ方法の数、(nk)\binom{n}{k}です。釘ごとに数えると、各釘には上の2つの釘から経路が集まります。これがパスカルの三角形の足し算です。この条件がなければ、積が経路の確率を与えるとは限りません。典型例は、戻さずにカードを配る場合です。次がハートである確率はすでに配ったカードによって変わるので、手札のハートの枚数は二項分布ではなく超幾何分布に従います。

なぜ経路が最多の区画が、必ずしも最も入りやすいとは限らないのでしょうか?0<p<10 < p < 1の場合を考えます。盤の中央には最も多くの経路がありますが、p≠1/2p \ne 1/2なら、それぞれの経路は、より起こりやすい方向へ多く進む経路よりも確率が低くなります。「2つの因子に分ける」では、このせめぎ合いを積が和になる対数目盛で示します。経路数はアーチを描き、1経路の確率は傾きln⁡p1−p\ln\frac{p}{1-p}の直線となり、その直線がアーチを傾けます。隣り合う区画を比べると頂点が正確に求まります:P(k+1)P(k)=n−kk+1⋅p1−p\frac{P(k+1)}{P(k)} = \frac{n-k}{k+1}\cdot\frac{p}{1-p}はk<(n+1)p−1k < (n+1)p - 1の間、1より大きくなります。したがって最も起こりやすい回数は⌊(n+1)p⌋\lfloor (n+1)p \rfloorです。(n+1)p(n+1)pが整数なら、その1つ下の区画も同じ確率になります。

平均とばらつきはどうなるのでしょう?「はい」を1、「いいえ」を0とすると、XXはnn個の値の和で、それぞれの平均はpp、分散はp(1−p)p(1 - p)です。平均は常に足し算でき、独立な試行では分散も足し算できます。したがってXXの平均はnpnp、標準偏差はnp(1−p)\sqrt{np(1 - p)}です。nnを固定すると、ばらつきはp=1/2p = 1/2で最大になり、ppが0か1に近づくにつれてゼロに近づきます。端点では、毎回同じ答えになります。球を落とし終えると、球の平均と標準偏差が理論値の隣に表示されます。球は標本なので、これらの値は実行ごとに変わります。np(1−p)np(1 - p)が十分大きくなると棒は釣鐘形に近づき、その理由は中心極限定理で説明できます。

注目する点

  • 黄色い棒が輪郭より高くても低くても、間違いではありません。1回の実行で得られるのは標本です。期待個数が約200個の区画では、十数個程度のずれがよく起こります。球が増えると棒は輪郭に近づきますが、個々の棒は一時的に離れることもあります。

操作

  • 区画の上を横にドラッグするか、下の▲を動かして区画を選びます。クリックするかEnterを押すと、経路が1本ずつ光ります。400本を超える場合は、400本だけを例として表示します。その後、各線分の太さは、その区画に至る経路のうちその線分を通る割合を示します。
  • 最初の5個の球はゆっくり落ちます。各釘で乱数uuを取り、u<pu < pなら右へ進みます。ボタンをもう一度押すと一時停止します。すでに区画に入った球はそのまま残ります。

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