この図のドメインカラーリング
複素関数は、ある平面の点を別の平面の点に移すので、そのグラフには4次元が必要です。ドメインカラーリングではの平面だけを残し、各点を値に対応する色で塗ります。色相が表すのは偏角です。既定の色環では正の実数が赤で、角度が一周すると色も色環を一周します。明るさは絶対値を表し、0に近い値は暗く、絶対値が1に近い値は色環の色、大きな値は明るくなります。小さい図がその対応表です。平面を円盤に圧縮し、各点をその点自身の色で塗っています。中心が0、縁が∞です。
零点ではすべての色が暗い点に集まり、極では明るい点に集まります。重零点の近くでは関数はのように振る舞い、偏角はおよそになります。だけを囲む小さな円を反時計回りに一周すると、色は色環の順に周します。位の極の近くでは関数はのようになり、色は逆向きに周します。
赤いキーは円を一周し、色の回転数を順向きから逆向きを引いて数えます。有理関数では
数を掛けると偏角は足し算になります。円を一周すると、各はが内部ならちょうど一周分増え、が外部なら元の値に戻ります。したがって色の回転数は、内部の零点の数から極の数を引いたものです。いずれも重複度を数えます。これが偏角の原理です。円の内部の極を除いて、円の内部と円周上で正則で、円周上に零点も極もない関数に成り立ちます。内部の零点と極が1つずつなら、正味の回転数は0です。
注目するところ
- は0に真性特異点を持ちます。零点でも極でもなく、その近くでは両端以外の各色が無限に現れます。偏角の原理は適用できません。
- やのように枝を選ぶ関数では、切断に沿って色が跳ぶことがあります。ここで扱う関数は一価で、特異点以外では連続なので、分岐の切断はありません。色は零点と極に集まり、真性特異点に近づくほど密に繰り返されます。
- 等偏角線を表示すると、が有限で0でなく、となる場所では等絶対値の環と直交します。この2組はの実部と虚部の等高線です。臨界点ではこの格子が退化します。