代数と関数 · 複利

複利

複利は利息にも利息が付く仕組みです。利息が残高に加わると、それ以降はその利息も利息を生みます。名目年利を一定に保ち、組入れ回数を増やすと、連続複利に近づきます。

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この図で見る複利

複利は、利息にも利息が付く仕組みです。利息が残高に加わると、それ以降はその利息も利息を生みます。年利 rr を年 nn 回組み入れる場合、毎回残高の r/nr/n が加わるため、元本 PP は tt 年後に P (1+r/n)⌊nt⌋P\,(1 + r/n)^{\lfloor nt \rfloor} になります。⌊nt⌋\lfloor nt \rfloor はそれまでの組入れ回数です(組入れ時点では単に P (1+r/n)ntP\,(1 + r/n)^{nt})。期間ごとの複利を y=a(1+r)xy = a(1 + r)^{x} と書くこともあり、aa は元本、rr は1期間の利率、xx は期間数です。ここでは1期間の利率が r/nr/n、1年間の期間数が nn です。このページでは元本1の1年間を追い、スライダーで nn を1から100万まで変えられます。数値を入力する場合は1億まで設定できます。

黄色い階段は残高です。利息の組入れの間は一定で、組入れのたびに1段上がります。下部の赤い目盛りは、1/n 年間隔の組入れ時点を示します。年末には階段が次の値に達します。

1年後の残高
(1+rn)n.\left(1 + \frac{r}{n}\right)^{n}.

nn が大きくなるほど段差は小さく、頻繁になり、年末の残高は増えます。しかし、際限なく増えるわけではありません。青い曲線、連続複利に近づきます。

極限
lim⁡n→∞(1+rn)n=er,lim⁡n→∞(1+1n)n=e=2.718281828…\lim_{n \to \infty} \left(1 + \frac{r}{n}\right)^{n} = e^{r}, \qquad \lim_{n \to \infty} \left(1 + \frac{1}{n}\right)^{n} = e = 2.718281828\ldots

r=100%r = 100\% のとき、極限は数 ee そのものです。これは e の標準的な定義の1つです。青い曲線は erte^{rt}、利息を連続的に組み入れた場合の残高です。

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注目するところ

  • 年末の残高は nn とともに増えますが、常に ere^{r} より小さいままです。nn が大きいときの差は約 err2/(2n)e^{r} r^{2} / (2n) なので、組入れ回数を10倍にすると差はおよそ10分の1になります(最初からそうなるわけではなく、年利100%で1回から10回に増やした場合は約0.17倍になります)。
  • 増加分の大半は早い段階で得られます。年利100%では、年1回から毎月で0.61増えますが、毎月から毎日では0.10、毎日から毎分では0.004だけです。
  • 通常の利率では頻度の影響はわずかです。年利5%なら、年1回で1.05、連続複利で1.0513です。
  • nn が大きいときに開く窓では、最後の数回の組入れを縦横同じ倍率で拡大するため、段差と ere^{r} までの差の比率を保てます。
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正しく読み取るために

  • rr は名目年利です。実際に1年間で得られる利率、実効年利(APY)は (1+r/n)n−1(1 + r/n)^{n} - 1 で、n>1n > 1 なら名目年利より高くなります。
  • 毎日・毎時・毎分の組入れでは1年を365日とします(n=365n = 365、8760、525 600)。連続複利は極限であって、非常に大きな nn ではありません。このページでは最大の nn から読み取るのではなく、ere^{r} を厳密に示します。
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由来と用途

  • ヤコブ・ベルヌーイは1683年、年利100%で利息を組み入れる回数を増やし続けたとき、元本1がいくらになるかを研究しました。答えが2と3の間の極限、現在 ee と呼ばれる数に近づくことを示しました。
  • 現在の量に比例する成長が連続的に積み重なると ekte^{kt} になります。金融の連続複利だけでなく、人口増加や放射性崩壊にも同じ指数法則が現れます。
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操作方法

  • 利率のノブとキーで rr を設定します。複利の頻度のキーでは頻度を選べます。フェーダーは組入れの時間間隔 1/n1/n を対数目盛りで設定し、右へ動かすほど回数が増えます。値をクリックすると入力できます。
  • n → ∞は nn を次の10の累乗まで増やし、その後も10倍ずつ100万まで進めて止まります。それでも極限には届きません。頻度を比較には各頻度での年末残高が並びます。プレゼンテーションモードではプロジェクター向けの全画面表示になります(スペースで n → ∞ を実行、← → で n を10分の1または10倍、H で ere^{r} を非表示)。
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関連項目